アロマ検定試験には「香りテスト」なるものが存在します。
アロマテラピーを学ぶものにとって精油の香りが判別できなければクライアントに対して説明やおすすめはできません。
リラクゼーションサロンではアロマオイルトリートメントを行っているところも多いですが、セラピストはお客さんの好みや体の状態に合わせてブレンドオイルを勧めてくれます。
流暢に香りのイメージや効能を説明していただけるとセラピストに対して、信頼感が生まれトリートメントの効果も高まります。
ブレンドされた精油の個々の嗅ぎ分けはとても難しいですが、まずは単体で判別できるように訓練しましょう。
一度に覚えることはできないので少しずつ香りを嗅ぎながら覚えていくことが大切です。
ということで、アロマ検定の香りテストについて対策してみました。
香りテストってどんなもの?
アロマ検定では香りテストが2題出題されます。
試験会場では精油の入った小瓶が配られ、10分間でそれが何の精油かを解答します。
覚える精油は「アロマ検定2級」では9種類、アロマ検定1級では17種類です。
勉強方法としては「エッセンシャルオイル入門セット」なるものが「生活の木」から販売されていて、ネットで購入可能です。
「アロマ検定2級」は1セットだけですが、「アロマ検定1級」にはAセットとBセットがあって、試験に出るのはAセットからのみとなっています。
1セット10種類ですが、1級は2級+1級Aセットからの出題となります。ただ、1級Aセットの中でも試験に出ない精油が3種類あります。
・サンダルウッド(白檀)
・ダマスクスローズ(ローズオットー)
・ネロリ
は出題されません。
よって、「アロマ検定1級」は17種類となります。
どうやって覚えればいいの?
これは嗅いで覚えるしか方法はないでしょう。
五感で解答する問題なので、匂いさえ嗅ぎ分けられれば間違うことはありません。
そこに公式や理屈なんてものは存在しません。
ただ、勉強するにあたってどうすれば少しでも簡単に嗅ぎ分けられるようになるのか。
私なりに考えた結果、精油の香りに自分の知っている匂いのイメージを結びつけることが一番簡単な方法なのではないかと思い始めました。
そこで、これら17種の精油について私の主観的な嗅覚と偏見を織り交ぜてまとめてみたのでご紹介します。
5つのグループに分けてみる
まず初めに行ったのは精油のグループ分けです。
似通った香りをグループに分類することでどれとどれが紛らわしいのか、
大雑把に以下の5つのグループに分けてみました。
①柑橘系の香り
②鼻にツーンとくる香り
③駄菓子のコーラの香料
④親しみがあって嗅ぐとすぐにわかる香り
⑤親しみがなく上4つのどれにも当てはまらない香り
それではひとつずつ順番に見ていきましょう
①柑橘系の香り
精油 | 香りのイメージ |
オレンジスイート | 飴のオレンジ |
ベルガモット | 紅茶のアールグレイ |
レモン | 飴のレモン |
レモングラス | 虫よけスプレー |
グレープフルーツ | 飴のグレープフルーツ |
言わずと知れた嗅ぐとスッキリする香りです。果物が多いので親しみやすく直観で嗅ぎ分けられるでしょう。
少し紛らわしいのは「オレンジスイート」と「ベルガモット」、「レモン」と「レモングラス」ではないかと思います。
「ベルガモット」は紅茶のアールグレイの香りです。シフォンケーキやプリンなんかでもアールグレイで香りづけされてるものがありますよね。オレンジに香辛料を加えたような香りです。
「レモングラス」は「レモン」ととてもよく似た香りですが、虫よけスプレーに使われていたりするように「レモン」よりも少し苦い香りがします。また、他の精油が果皮から抽出されるのに対して「レモングラス」は葉から抽出されるのでそういう点も香りのイメージと結び付けられたらいいかと思います。
ベルガモットはオレンジに香辛料を混ぜたような香り
レモングラスはレモンよりも強い香り
②鼻にツーンとくる香り
精油 | 香りのイメージ |
ローズマリー | タイガーバーム |
ユーカリ | 湿布薬 |
タイガーバームってみなさんご存知ですか?
現在日本では発売中止になってしまったみたいですが、シンガポールの会社が販売している消炎鎮痛剤です。
私が小さい頃はアジア旅行のお土産でよくもらっていて常に家のどこかに置いてあった気がします。
虎のイラストが描かれた缶か瓶に詰められた塗り薬で一度嗅いだら忘れないほど刺激が強い香りです。
今はもう手元にはないですが、記憶の中のタイガーバームの香りがそのままこの「ローズマリー」です。
そしてもうひとつ、この「ローズマリー」に似て鼻にツーンとくるのが「ユーカリ」です。
慣れないうちはこの2つの違いがわからないのですが、「ユーカリ」は「ローズマリー」をまろやかにした感じがします。
「ローズマリー」がタイガーバームなら、「ユーカリ」は湿布薬の匂いです。
「ユーカリ」は「ローズマリー」に比べてまろやか
③駄菓子のコーラの香料
精油 | 香りのイメージ |
マジョラム | グミのコーラ |
ティートゥリー | コーラ・レモン |
ジュニパー | コーラ + タイガーバーム + 木材 |
「マジョラム」、これコーラグミの匂いです。ドリンクのコーラというよりは、駄菓子のコーラです。小さい頃によく好んで食べた覚えがあるのでとてもイメージしやすいです。
そして、「マジョラム」にとてもよく似ている香りを持つのが「ティートゥリー」。
すごく紛らわしく、違いを言えば「ティートゥリー」の方がフレッシュな感じです。
あえてコーラでいうならば、コーラ・レモン。
レモンの香料が加えられたコーラって飲んだことありますか?
普通のコーラと変わらなかった記憶がありますが、そんなところも似ています。
少しレモンっぽいかなぁってイメージです。
そして「ジュニパー」。お酒のジンの香りづけに使われるようですが、お酒を飲まない身からすればあまり親しみがわきません。
印象としてはコーラとタイガーバーム。さらに少し木のような臭さが混じっている。そんな感じです。
④親しみがあって嗅ぐとすぐにわかる香り
精油 | 香りのイメージ |
ペパーミント(薄荷) | ミントガム、チョコミントアイス |
ラベンダー | ラベンダー |
イランイラン | 甘い正露丸 |
「ペパーミント」は精油の中でも特に親しみの深い香りではないでしょうか。
ミントガムそのままです。歯磨き粉でもいいですし、チョコミントのアイスクリームありますよね。
あの香りです。間違えることはないでしょう。
そして「ラベンダー」。安眠グッズなんかでラベンダーの香りのものが販売されています。
本物のラベンダーは実は嗅いだことはないのですが、香り袋やホットアイマスクで慣れ親しんだ香りとなっています。
「イランイラン」はすごく独特な香りで一度嗅いだら覚えられるとは思いますが、イメージとしてはどこか薬っぽい、昔ならどこの家にでもあった正露丸の匂いに似ています。正露丸は苦いですが、「イランイラン」は甘い正露丸で覚えましょう。
あと、香りテストにはでない他の2つの精油も載せておきます。
精油 | 香りのイメージ |
ダマスクローズ(ローズオットー) | 梅シロップ |
サンダルウッド(白檀) | 線香 |
「ダマスクローズ(ローズオットー)」はローズというよりは梅シロップの香りに似ています。
自家製梅シロップなんて作られたことないですか?氷砂糖と青梅を瓶に入れて置いておくだけでつくれてしまうジュースですが、あの甘ったるい匂いにそっくりです。
「サンダルウッド(白檀)」は線香によく使われていますね。
特徴的な匂いで他の精油と間違うことはないでしょうが、香りテストには出題されません。
⑤親しみがなく上4つのどれにも当てはまらない香り
精油 | 香りのイメージ |
カモマイル・ローマン | 青りんご? |
ゼラニウム | ローズ + 香辛料 |
フランキンセンス | ヒノキ |
クラリセージ | 漬物 |
この4つの精油に関しては香りがイメージしづらく、ものすごく悩みました。
少し苦し紛れなところがあるかもしれませんが、参考にしていただければと思います。
まずは「カモマイル・ローマン」。
色々とイメージを探してみたんですが、なかなか思い当たらない。
どのような香りに例えられているのか調べてみると「青りんご」のようなフルーティーな香りだといいます。でも、実際かいでみても青りんごのような香りはしません。
ただ、どうしてもこれだけは何かの香りと結び付けられなかったので、この香りが青りんごということで覚えてください。
「ゼラニウム」はといいますと、これもなかなかイメージしづらいです。
どことなくローズのような香りに香辛料のようなスパイシーな香りを混ぜたイメージです。
ローズといえば「ダマスクローズ(ローズオットー)」がありますが、こちらは香りテストには出題されないので、ローズのイメージだけで言えば「ゼラニウム」で決まりです。
続いて、「フランキンセンス」。
これはすごく悩んだ結果、ある香りと似ていることに気が付きました。
何かの匂いと似てるんだけどな~とずっと考えていました。
そしてやっと見つけました。
ヒノキです。
気付いたらもうヒノキの匂いにしか思えなくなってしまいました。
「クラリセージ」は強烈な香りがします。
なんともイメージが難しい匂いですが、香りは強いです。
ずっと考えていたのですが、個人的には漬物の香りがしました。
あと1つ、香りテストにはでない残りの精油も載せておきます。
精油 | 香りのイメージ |
ネロリ | 草 |
「ネロリ」も独特の強い香りがします。匂いを嗅いだ時に土や草のイメージが浮かびましたが、香りテストには出題されません。
以上、20種類(テスト出題は17種類)の精油を見てきました。
香りのイメージは個人個人で様々なので、これらのイメージと一致していればそのままで覚えていただいて、少し違うなぁと感じられたら自分のイメージを探してみてください。
精油がわかっていて嗅いで視るのと、本番でぶっつけで嗅ぐのでは状況が異なりますので、何度も精油名を隠して嗅ぎ当てる訓練をすることをお勧めします。